- セレナーデとはどういう意味?
- 音楽用語での正式な意味は?
- ソナタやラプソディなど、似たような言葉とはどう違うの?
この記事では、セレナーデという音楽様式の意味について具体例を用いてわかりやすく解説します。
さまざまな音楽の様式についても簡単に解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
セレナーデという言葉には、実は深い意味と歴史があるのです。
目次
セレナーデの意味とは?
セレナーデとは「夜曲」または「小夜曲」とも呼ばれる音楽ジャンルのことを指します。
女性または恋人に焦点を当てた楽曲のことを指し、音楽用語としても広く一般的に用いられている言葉です。
ソナタ・ラプソディ・ノクターン…他のよく似た言葉との違いは?
セレナーデの他にも、ソナタ・ラプソディ・ノクターンなどの音楽用語を理解しておきましょう。
↓日常生活でよく聞く音楽用語の意味を一覧で紹介すると以下のようになります。
日常生活でよく聞く音楽用語の意味
- エチュード:練習用に作られた楽曲
- エレジー:悲しみに焦点を当てた楽曲、哀歌
- カノン:複数の声部がそれぞれ異なるタイミングで同じ旋律を奏でる技法
- カプリッチオ:形式に捉われないで奏でる楽曲
- セレナーデ:恋人に充てて作られた楽曲
- ソナタ:複数の楽章から構成される形式
- ソナチネ:ソナタよりも小規模な音楽の形式
- ラプソディ:叙事的・民族的な音楽
- ロンド:同じ旋律を幾度も繰り返す音楽
- ノクターン:夜に焦点を当てた楽曲
それぞれの音楽用語には意味があり、はっきりとした違いがあるのです。
セレナーデの有名な曲の例を紹介!
セレナーデは、主にクラシックの世界で親しまれている音楽形式です。
もっとも、最近の歌の中にもセレナーデというタイトルがついている楽曲は多いですし、ジャンルに分けるとしたらセレナーデに分類される楽曲も少なくありません。
以下では、有名なセレナーデの楽曲の例を紹介しましょう。
世界的に有名なセレナーデの曲
まずは世界的に知られているセレナーデから。
1つはもはや知らない人もいない、モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーム」。
こちらはタイトルにはないタイプのセレナーデの楽曲になります。
もう1つがシューベルトの歌曲集「白鳥の歌」の中からの1つ「セレナード(セレナーデ)」です。
シューベルトの楽曲の中でも知名度の高い楽曲となっています。
セレナーデが使われている邦楽一覧
世界的なクラシック以外にも、日本からもセレナーデを使用した楽曲は多数存在しています。
以下がそのアーティストと楽曲になります。
邦楽でセレナーデというタイトルが含まれる楽曲
- 尾崎亜美:蒼夜曲(セレナーデ)
- スガシカオ:8月のセレナーデ
- 高橋真梨子:とまどい小夜曲(セレナーデ)
- 井上陽水:いっそセレナーデ
- 森山直太朗:星屑のセレナーデ
邦楽の特徴としてはタイトルにセレナーデという言葉を入れるものがほとんどです。
また1980年代の楽曲もあれば、2010年代の楽曲もあるなど音楽ジャンルとしていつまでも人気であることが分かります。
セレナーデの歴史や発祥について
現代においても音楽ジャンルとして人気の高いセレナーデですが、その歴史は中世ルネサンス時代へとさかのぼります。
それよりも遥か昔、紀元前には既に恋人のために歌った歌が存在しましたが、言葉として表れ始めたのはこのルネサンス時代。
現代のようなオーケストラのような形ではなく、ギターなどで一人の人間が弾き語りをするというのが主流でした。
また当時英語では「セレネイド」、イタリア語では「セレナータ」という言葉で親しまれ、18世紀に入ると現在の形である合奏曲として「セレナーデ」が広まるようになります。
弾き語りからクラシック、さらに進化を遂げジャズ、またJ-POPなど現代ではさらに多様な姿へと変えているのがセレナーデなのです。
まとめ
今回は、音楽ジャンルの1つとしてのセレナーデの意味について解説いたしました。
日本人にとっても親しみのある言葉であり、名曲がたくさん生まれていますね。
セレナーデは、いつの時代も変わりなくあり続ける女性のため、恋人のための歌です。
今後もセレナーデからたくさんの名曲が生まれることになりそうです。